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連想トレーニング/サテライト式

 
 いもづる式連想に続いて、サテライト式の連想トレーニングです。

 サテライトとは衛星のことです。外来語としては「サテライト・スタジオ」などのように使われることが多いですね。 ある単語を惑星に見立てて、その周りを回るたくさんの衛星(関連した単語)を連想するという意味で、サテライト式と名付けました。

 では、さっそくサテライト式の例として「お正月」という単語でやってみましょう。あなたなら真っ先に何を連想しますか? いくつか思い浮かべてください。

 年賀状、お雑煮、おせち料理、お年玉、門松、初詣、里帰り、獅子舞、初日の出、しめ縄、福袋…

 誰でもぱっと浮かぶ単語は、こんなところでしょうか。 昔のお正月なら、たこあげ、こま、書初めなどが真っ先に浮かぶところでしょうが、時代とともに連想される言葉は変わってきています。また、地方によっても、お正月に出されるごちそうや地域の行事がかなり異なるでしょうし、毎年見ているテレビのお正月番組も人によっていろいろです。

 この連想トレーニングは、決まった時間にできるだけたくさん思いつくことが大事です。出題される単語によってもかなり違うでしょうが、1分間に10個以上、書き出すことができれば合格です。

 連想する単語数が多くなると、なかなか言葉が出てこなくなります。制限時間が10分の場合は、10倍の100単語というわけにはいきません。30単語以上思いつけば、かなり柔軟な脳だと自信を持ってよいでしょう。

サテライト式連想力強化の実用的効果


 連想力としては、先のいもづる式よりもサテライト式のほうが実用的な効果がたくさん期待できます。

 たとえば、「年賀状や暑中見舞いのイラストや写真を何にしようか」と考えたときに、連想力が生きてきます。もっとも年賀状は毎年、干支が変わりますから、考える必要はありませんが…。

 そこで、「夏」というテーマで連想される単語をできるだけ多く書き出してみてください。自由連想なので、暑中見舞いなどの実用目的から離れて、自分の作った枠から飛び出してください。
「夏」からの連想例はこのページ下段)。

 さて、仕事上での連想力の重要性についてですが、会社やお店などで、販売促進企画、広告、デザインなどの仕事にかかわっている人は、連想をフル回転しなければなりません。 お正月には春のことを考え、春が来ると心はもう夏です。店内のイメージ作り、季節商品、テレビCMやポスターなどへの季節感の演出…など、先ほどの連想トレーニングがそのまま生きると思いませんか?

 商品開発仕事の中での創意工夫発明、発見などでは、誰も考えなかった意外な(時には突飛な)結びつきが新しいアイデアを生むことがよくあります。そうしたアイデア力の基礎となるのは、連想力で培った柔軟な脳です。

 また、クリエイティブとは無縁の仕事をしている人でも、連想力=創造力は大切です。たとえば顧客からクレームがあった場合、ほとんどの人はその対応だけで頭がいっぱいになってしまうかもしれませんが、大きなチャンスなのです。お客様の言っていることが不当だとか、会社(またはお店)のシステムではどうにもならないとかいう不満は、業務改善への第一歩になるかもしれません。現場でなければ思いつかない連想力を働かせて、プラス思考で改善へのアイデアを出すのです。

 もちろん、どんな場合でも実効性のあるアイデアはほんの一部です。5個、10個、20個…とアイデアを出してみても、検討に値するのはそのうちの1つか2つ…。あるいはすべてダメということもあるかもしれません。だからこそ、連想は既成観念を自由に飛び越えて、たくさん出さなければならないのです。

連想トレーニング問題


次の言葉から連想される単語をできるだけ多く書き出してください。(制限時間10分)

レベル1  @春 A学校 Bクルマ C庭 Dアメリカ
レベル2  @椅子 Aスペイン B政治 C人形 D実験

 連想力トレーニングは自分で題目を自由に作れる上、通勤・通学時間やトイレ、ベッドの中でもできますから、ぜひ試してみてください。継続して実行するには、思いついた単語とかかった時間を記録しておくことが重要です。何事をするにも、進歩の足跡がわかる記録をつけることが自己管理の基本です。


〔夏から連想される単語の例〕

夏休み、プール、海水浴、太陽、サーフィン、砂浜、日焼け止めクリーム、水着、ビーチパラソル、麦わら帽子、木陰、海の家、入道雲、夕立、虹、梅雨、熱帯夜、クーラー、除湿機、扇風機、団扇、打ち水、すだれ、ソフトクリーム、アイスキャンディー、かき氷、スイカ、炭酸飲料、ビアガーデン、お盆、七夕、終戦記念日、せみ、高校野球、汗、熱射病、日射病、夏バテ、沖縄、ハワイ、夏祭り、花火、盆踊り、浴衣、金魚、風鈴、朝顔、ヒマワリ、ダリア、オニユリ、カブトムシ、クワガタムシ、自由研究、林間学校、高原、高原植物、暑中見舞い、お中元、そうめん、怪談……
(以上60個/ここで行き詰まりました)

…と、書くのを中断したらまた思いつきました。ステテコ姿。若い方はご存じないでしょうね。天才バカボンのパパの、あの格好です。一人の人間が時間を限って連想するとこの程度ですが、まだまだたくさんあるはずです。誰でも思いつく単語が抜けているかもしれませんが、ヒトの脳は穴だらけなのです。

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