記憶法&発想法―頭がよくなる脳の使い方
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記憶術の原理は単純
記憶術のしくみ種明かし

2項目イメージ連結法(結合法)について

 知識を吸収する(記憶する)ということはどういうことでしょうか?

 例えば、文学史に登場する田山花袋という名は、たいていの方がご存知だと思いますが、名前を知っているだけでは何の意味もありません。最低限、この作家の代表作が「蒲団」であることを覚えていなければ、知識とはいえません。

 つまり、一般に記憶するということは、Aという単語(または語句)を知り、それにBという単語(または語句)との何らかの関連性を合わせて覚えるということなのです。Aと言えばB、Bと言えばAというように、まるで合言葉のように2項目がセットの状態になったとき、脳の中で記憶が形成されたことになります。

記憶術の原理は言葉をイメージ化し、2つのイメージを強烈に結びつけること

 記憶術とはたくさんの項目を関連づけてすばやく覚えるとともに、一度覚えたらその記憶を長期間保持し、必要なときにいつでも思い出せるための技術のことをいいます。そのために記憶術では、言葉をそのまま覚えるのではなく、いったん視覚的なイメージに変えてイメージ同士を強烈に結びつけて覚えます。

 先ほどの田山花袋の例で説明しましょう。

 「田山花袋」と言えば「蒲団(ふとん)」という作品名が即座に出てくるようにするために、記憶術では両者のイメージを組み合わせてあるストーリーを作ります。しかし、「田山花袋」はほとんどの方が視覚的にイメージすることができないので、別のイメージ(言葉)に置き換えなければなりません。たとえば、「花袋」のほうに注目して…

「花袋」 ⇒ 「花柄の袋」、または「硬い」

というイメージ(言葉)に置き換えるのはどうでしょうか? この他に、「田山」から「田んぼと山」としてもよいのですが、平凡すぎてイメージが弱いので、前者のイメージで蒲団のイメージと結びつけてみましょう。

田山花袋 ― 蒲団 
・イメージ1 花柄の袋(花袋)に蒲団を詰めた
・イメージ2 硬い(花袋)蒲団

 頭の中に視覚的に上のどちらかのイメージを描いてください。
 イメージ1では、花柄をぱっと思い描くのがコツです。また、イメージ2の「固い蒲団」はかなりオーバーに感情を込めて、コチコチの蒲団をイメージすると記憶に強く残るでしょう。

 AとB、2つの単語をイメージでつなげて覚えるこの方法は、イメージ結合法(連結法)と呼ばれています。上の例ではイメージ結合法のほかに、田山花袋を「花柄の袋」または「硬い」に置き換える技法(イメージ変換法)も使っています。

 イメージ変換法は、抽象的な単語やカタカナ語、記号などを具象的な単語に置き換える技術で、記憶術の応用技術としてきわめて重要なものです。しかし、初心者講座の段階ではものの順序として、すべて具象的な単語のみで2項目のイメージ結合法を説明することにします。そのほうが習得が早くなるのです。

 なお、記憶術ではどんなに高度な技法も最終的には2項目イメージ連結法(結合法)になります。すべての記憶術はこの方法に習熟することから始まるわけです。

 次に、イメージ連結法に関連して、記憶術特有の強烈なイメージの結びつけ方についてお話します。簡単な記憶術レッスンなのでぜひご覧ください。

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