記憶法&発想法―頭がよくなる脳の使い方
記憶と創造の脳科学   記憶術とは?  創造力の鍛え方  アイデア発想法   記憶術初心者講座

初めての記憶術レッスン&練習問題

桃太郎や浦島太郎の物語はなぜ忘れない?

 記憶術が他のあらゆる記憶法と異なるのは、言葉を視覚的なイメージに変え、イメージのストーリーを作って覚えることです。

 学校の勉強などではこんな覚え方をしませんから、最初はとまどうかも知れません。 また、ある程度トレーニングしないと実用レベルにはならないので、記憶術の技術を身につけるまで待ちきれないという方もいらっしゃるかも知れません。

 記憶術は、この入り口のところで難しそうだとか面倒くさいといってあきらめてしまう方が多いのです。 うまく調理すればとてもおいしい食材なのに、見た目がおいしそうじゃないと言って「食わず嫌い」になってしまうのと同じです。

 そんな方に私が訴えたいのは、記憶術は桃太郎や浦島太郎と同じだということです。

 だれでも、子供の頃に聞かされた日本昔話やイソップ物語はいくつか覚えているでしょう。 その中でも桃太郎や浦島太郎は奇想天外なイメージが詰まっており、記憶術のお手本にしたいくらいです。

 たとえばこんなシーンがイメージとして強烈ですね。

・桃を二つに割ると、中からおぎゃあと男の子が生まれた。
・浦島太郎はカメの背中に乗って竜宮城にたどり着いた。


 ひとたびイメージが頭に描かれると、「桃」といえば「男の子(桃太郎)」、「カメの背中」といえば「竜宮城」と連想されるようになります。物語の細かい言葉の言い回しは覚えていなくても、ストーリーの基本的なあらすじは絶対に忘れません。それは私たちがイメージの連想作用を無意識に使っているからです。

 記憶術はこうしたイメージの連想力を意識的にかつテクニカルに使うものです。

無関係な2つの単語をストーリー化する

 本来、「桃」と「赤ちゃん(男の子)」との間には何の関係もありません。でも、桃太郎の話を知っている私たちにとっては、両者は自然に連想できる密接な関係にあります。

 つまり、無関係な2つの単語でも、桃太郎や浦島太郎のようなストーリーをワン・シーン作ってあげれば、次からは「自然に」連想できるようになるというわけです。これが記憶術の技法の最初のレッスンです。

 まずは例題を示します。

単語A: テーブル   単語B: スキー

 テーブルを主役にして、スキーを関連付けて覚えるわけですが、

「AがBに(と/で/へ/から)○○した(された)

という状況をイメージします。どちらも視覚的に簡単にイメージできますから簡単ですが、記憶術らしいやり方は次のようなイメージです。

 ストーリー化の例
「テーブルがスキーをしている」

 正解はこれ一つではなく、さまざまなストーリーが考えられます。しかし、どんなイメージでもよいというわけではなく、イメージの結びつきには強いものと弱いものがあります。

 たとえば「スキー場の建物の中にテーブルがあった」とか「スキー場にテーブルを置いた」というようなものはどうでしょうか? インパクトがありませんね。絵にならないのです。両者の結びつきが弱く、忘れるのは時間の問題でしょう。

 ストーリーは日本昔話のように、ばかばかしくてへんてこりんで、現実にありえないイメージのほうが印象が強いのです。これが記憶術のイメージ作りの大原則です。


【練習問題】 次の2つの単語をイメージで結びつけてください。
@ワニ……飛行機雲
Aキリン……月
B水道……うなぎ
Cパンダ……こいのぼり
D東京タワー……皿

 最初なので、イメージしやすい単語を選びました。科学的な常識を無視して、できるだけマンガっぽいイメージを頭に描いてください。 イメージ連結の例はここでは示しません。次のページで解説しますので、続きをご覧になってください。

  トップ   HOME  > 記憶術初心者講座(index)