記憶法&発想法―頭がよくなる脳の使い方
記憶術とは
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イメージの記憶に果たす役割

 従来の記憶法の中では、語呂合わせ法がとび抜けて効果が高いようです。でも、語呂合わせは使用できる範囲がほぼ数字や記号に限定されます。

 記憶術でも語呂合わせは使いますが、数字・記号に加えて、外国語の地名・人名・化学物質名、英単語、日本語の難解熟語(専門用語)にまで語呂合わせを利用するので、応用範囲がケタ違いに広がります。

 もう一つ、記憶術で使う語呂合わせが従来の方法と決定的に異なる点があります。それは通常の語呂合わせが必ずといっていいほど七五調の句や短い文章を作るのに対して、記憶術は苦労して句や文を作る必要がないということです。

 短い句や文章を作らないで、どうやって覚えるのか? そこで登場するのが「イメージ」「連想」という、人間が誰でも無意識に使っている超能力的な脳の働きです。

イメージ(画像)は理解と記憶を強固にする

トマトのイメージ 私たちは誰でも、「トマト」という言葉を聞けば、あの赤い楕円形をしたみずみずしいトマトを頭に自然に描くことができます。そして、言葉は消えてしまっても、映像化されたイメージはくっきりと頭に残ります。

 イメージを伝えるには絵や写真を見せれば十分です。でも、言葉だけで伝えようとすると、単純なものでも苦労します。たとえば次のような説明でイメージがぱっと浮かびますか?

ある物体の説明文「紫がかった群青色のちょっと大きいタマゴを頭に浮かべてください。その卵のとがったほうを緩やかなカーブを描きながら2倍くらいに引き伸ばします。先端にぎざぎざした黒っぽい帽子をかぶせるとその形が完成します。表面はつやつやしています」

 私の表現能力ではこの程度です。茄子(ナス)のイメージがぱっと浮かんだでしょうか? ナスの形を言葉で説明するのはまだやさしいほうです。胃袋の形状を短い言葉で正確に伝えられるでしょうか? 私には自信がありません。まして人の顔となると……。

 
 百聞は一見にしかず、とはよく言ったものです。イメージが一瞬で伝える情報量に、言葉はまったく太刀打ちできません。

 人の顔を言葉で覚えている人はいないでしょう。その人のイメージを頭にしっかり映像として焼きつけて覚えるはずです。だから、一度会っただけの人の名前は忘れてしまっても、顔は覚えているものです。しかもその顔は、いつも同じ表情をしているわけではないのに、様々な角度からのいろいろな表情を無意識のうちに記憶しています。

 イメージは、言葉よりもはるかに生き生きと、強烈に、いつまでも記憶にとどまります。記憶術はこうしたイメージの力を、意識的に、かつテクニカルに、暗記という作業に利用するものです。

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